現在の本殿は、宝暦九年~十三年(1759~1763)まで5年にわたって大工棟梁(とうりょう)高見(池上)善八によって大改修された。神社保管の建立歳事記板札によると
とあり、今から約240年前の建立であることがわかる。
社殿は形式の形態としては不完全であるが、権現造(本殿・弊殿・拝殿)をなしており、本殿は桁行十尺六寸、梁行九尺六寸、(2.55坪)の総欅(けやき)の三間社造りで、 入母屋造、両側面に破風をつけた手の込んだ規模は小さいが日光の流れを汲む特殊な建築手法と、社殿全面に施された精巧な彫刻技術は実に行き届いた造作で、大工棟梁と彫物師、 彩色師との呼吸のあった作品であり『伊那日光』ともいわれている。